どうもSHIBAです。
お酒を飲まないのに「脂肪肝」と診断されることがありますよね。
酒飲みが肝臓に障害が起こすのなら何も不思議ではないのに、
酒を飲まないのに肝臓を患うなんて「なぜ?」と思われるかもしれません。
でもこれ。別に珍しいことではありません。
脂肪肝とは肝臓に脂肪がたまる症状。
脂肪肝にはアルコール性と非アルコール性があります。
非アルコール性の脂肪肝の場合、飲酒がなくても食べ過ぎや運動不足が原因で肝臓に脂肪がたまります。
ここで肝臓に脂肪がたまるメカニズムを簡単に言うと・・・
まず、体内の中性脂肪は肝臓を起点として血液を通して全身に運ばれます。
エネルギー源としてどの細胞にも取り込まれなかった中性脂肪は、
再び肝臓へ戻ってくるんですね。
運動不足が続くとエネルギー代謝が少ない状態が続きますので、
中性脂肪はなかなか消費されずに肝臓の脂肪は減りません。
そこへ食事でさらなる脂肪を大量に摂取すればどうなるか。もう分かりますよね。
フォアグラを思い出すと分かりやすい。
ガチョウやアヒルに強制的に給餌して肝臓を脂肪たっぷりに肥えさせ、
意図的に脂肪肝にしたものがフォアグラですよね。
「あれは脂肪肝とは違う」と言われる人もいますが、状態としては同じこと。
食べ過ぎや運動不足による非アルコール性脂肪肝は、アルコール性脂肪肝より高リスクだとも言われます。
何故か?
それは、アルコール性脂肪肝の場合は原因がはっきりしていて、単に飲酒の習慣をやめるだけで良いのですから。
絶てるかどうかは本人次第ですが・・・
非アルコール性の場合は食事に気をつけたり、運動の習慣が必要だったりと、なにかと時間と労力がかかりますからね。
さらに「自分は脂肪肝である」「脂肪肝は危険だ」という本人の自覚が乏しいという特徴もあります。
しかも非アルコール性脂肪肝は放っておくと、肥満化した脂肪細胞から炎症物質(炎症性サイトカイン)が放出されて、
肝臓が炎症を起こす「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」になることも。
「NASH」と書いて「ナッシュ」
非アルコール性脂肪肝の約10%がNASHへ移行すると言われています。
NASHになると肝硬変や肝臓がんを発症するリスクが高くなりますから、
NASHになる前の改善努力が重要になってきます。
かつては肝炎といえば感染症によるものだと考えられていました。
B型だとかC型といったウイルス性肝炎が注目されてきたこともあり、
肝臓に脂肪がたまることで肝障害を起こすことにはあまり注目されなかったという背景があります。
食生活の変化(欧米化)とも関係ありそうですね。
なので
「 非アルコール性脂肪肝 → NASH(非アルコール性脂肪肝炎) → 肝硬変・肝臓がん 」
の流れはまだ馴染みがないのかもしれません。
メタボや糖尿病患者は特に要注意ですね。
禁酒をしても安心できない脂肪肝。
食生活の見直しだけでなく、適度な運動習慣が大事になってきますねえ。あと体重管理も。
(脂肪肝の人ってメタボが多いような気がする SHiBA)